たまに書くかもしれない

(年齢だけは)大人のジャニオタの吐き捨て場的なもの

『陰陽師 生成り姫』観てきた

まず無事に幕が上がったことが本当に良かったという気持ち。

あと、陰陽師といえば当然野村萬斎さんの映画のほか、こーさまが博雅役をやったSPドラマ版ももちろん観てるんだけど、この2つも正直中身ほとんど覚えてないのよね…。

ちょうど忙しい時期と重なってしまって予習とか全然せずに観に行ったんですけど、ストーリーというよりかは舞台演出というか機構?というか魅せ方が心奪われた作品でした。

 

座席が2階だから俯瞰して舞台を観られたというのも大きいし、勿論三宅くんも林くんも好きなんだけど(今回同行者枠だったけど林くん枠でお席用意してもらった)、わりと落ち着いて好きだというタイプなので(キンキみたいに発狂はしない)それも落ち着いて俯瞰して観られたのかもしれないです。

まず映像技術が綺麗だった。嵐の場面の雨の見せ方が凄く良くて、そういえば演舞場でこういう映像観たことなかったなと。

陰陽師の雰囲気ぴったりでした。

そしてそういう技術とは真逆というか対極にあるような人間の身体を使った表現が素晴らしかった。

この作品、博雅が一途に想う徳子姫が男に振られて大事な楽器を雑に扱われ、憎しみに燃えて鬼になる話なんだけど、その部分で徳子姫にまとわりつく怨念みたいなものをキャスト数人がその身体で表現するのが圧巻。

生成りの状態のときの、あの徳子姫の周りの赤い衣装での怨念がとにかく薄気味悪くて最高だったし、鬼にになってしまったときのあのデカい鬼の身体を小道具だけでなく人の身体そのもので表現するのも凄かった。四肢が微妙にバラバラに動いているので絶妙に不気味で、鬼を単なる「怖いもの」とするだけじゃなく、「人間がどうすることもできずに鬼になってしまった」という事実を表現するのに人間そのものをちゃんと使ってるところが妙に説得力を感じてしまったのですよね。

いやぁおもしろかったです。

これに乗じてキャストの話をすると、なんといっても徳子姫の音月さんの振れ幅の凄さ。生成りということで、相手を憎む鬼の側面と博雅への情が滲み出る人間としての側面を行ったり来たりする様子に圧倒される。

音月さん、ナイツテイルでお馴染みですし、てことは初演のときに私観ているはずなんですけど全然記憶になくてな…まぁナイツテイルはちょっと私もアップデートできていないところがあるし、だからこそ話もそんなに興味がなくて音月さんのことも覚えていないんだと思うのだけど、徳子姫はちょっと忘れられないな。ヅカ姐さんの本領発揮を見たなって感じです。

それから、鬼になる前から一途に徳子姫を想い、葛藤の果てに一度は徳子姫の苦しみを共有しようと一緒に鬼になる決断をした博雅役の林くん。

林くんは昨年の『ネバーザシナー』以来なんですが、なんか今回も妙に色気があるんだよな…不思議な俳優さんだ。失礼ながらそんなに顔が好みのタイプというわけでも声が好みのタイプというわけじゃないのだけど、役に入るとなんかめちゃめちゃ色っぽい。わかりやすい色気というよりかは、その目線佇まい言動から何故かそう感じてしまう。

鬼になる直前の徳子姫の元へ赴き、自分を食べてくれと徳子姫を引き寄せるその仕草が妙にエロいのは何故なのか。これ本当不思議でさぁ、ネバシナのとき同様「相手をひたすら想うエロさ」みたいなのをたぶん感じるのかもしれない。

純粋に、芝居がエロいというか(言い方…)。

ジャニーズには珍しいタイプの俳優さんだろうなというところはある。

こういう俳優さんがちゃんといるの、嬉しいなぁ。

ネバシナ以来といえば姜さんもそうなんだけど、今回はマジでおバカの極みという感じで、やっぱり舞台には必要な「笑い」の大部分を提供してくれていた(笑)。

最後あっけなく病で死ぬのも自業自得という感じのアホボンボンでした…。

 

三宅くんは、私初めてなんですよ舞台を観たのが。

陰陽師だったからなのかもだけど、とにかく声が印象的で。

歌番組やライブで聴いてきた、彼の特徴のある可愛らしい声が、今回役作りなのか、あの声のまましゃがれた渋い声に聞こえるというのが意外だった。

そりゃ舞台用の発声とライブ用の発声は全然違うだろうけど、雰囲気が180度変わったように思えてそこが一番びっくりしましたね。所作の美しさとかはほら、予想できるかっこよさじゃん。衣装が似合っててお美しいのも予想できるし。でもとにかくあの声が大発見でしたね。

あとはやはり三宅くんと林くんの関係性込みでどうしても晴明と博雅を見てしまうところはある。三宅くんに憧れていた林くんがこうやって同じ舞台でがっつり向き合って共演しているって凄いなぁなどと思ってしまう。それはあんまり作品に関係ないんだけどね。

あーあと木場さんめっちゃ良い声だったなー生で観られて嬉しかったわー。

こういう出会いがあるからちょっとやはり舞台ってやめられないなって思ったりもした。

新橋演舞場は昨年の滝沢歌舞伎ZERO2021以来なんですけど今年は滝沢歌舞伎当たらなかったのでしばらくもう演舞場行けないねぇ。

まぁ君嘘も1公演確保しておりますし何より4月5月の大本命はSHOCKなので今年は正直滝沢歌舞伎で運使わないで良かったというところはある。とかいってSHOCKも全滅とかなんじゃん…?怖くて夜も眠れないよ(嘘)。

 

陰陽師 生成り姫【2/24】