たまに書くかもしれない

(年齢だけは)大人のジャニオタの吐き捨て場的なもの

『エダニク』観てきた

Endless SHOCKが一度止まってしまった最中に観に行った作品です。

食品加工センターで働く沢村、玄田とそこにやってきた取引先の新入社員・伊舞の3人が織り成す会話劇。

 

紛失した延髄を探すうちに彼らの会話もヒートアップしてきて、3人の価値観がより激しくぶつかり合うので、人間性がむき出しになる感じが凄い。

観終わった感想は「人間だ!!」でした。

嫁と子供がいて大切にその世界を育ててきたであろう沢村。

職人肌で情に厚く、しかし解体する肉は流れ作業でしかないという玄田。

自分たちが育てたものを解体するのだからそこにはお気持ちがあって然るべきだという伊舞。

売り言葉に買い言葉みたいなところもあるのだけど、三者三様様々な価値観があって、誰も好きになれないし誰も嫌いになれない。そこがより「人間」ぽさを感じるんですよね。

個人的には、伊舞のお気持ちモンスターは、職人にわざわざ手作業での解体を頼むのならお気持ちお気持ちほざいてないで給料上乗せするしかないと思うし(お気持ちなど何にも換算されないのは前提で、やるなら金しかないから)玄田の発言はいちいち言うことじゃねぇよなって話なのでどっちもどっちだし、伊舞と大して年齢が変わらないのに育ってきた環境が違うというだけで伊舞に説教かます沢村だって沢村だろ、と思うんですが。

結局、価値観なんてものはそうそう簡単に変わるものではない、というのがよくわかるラスト。

食肉加工センターをわざわざ舞台にするのなら、延髄紛失の顛末ももうちょっと見せてほしかったんでそこは消化不良ですね。

辰巳をはじめ、虎ノ介さん小日向さんと3人みんな熱量が凄かったです。

しかし冒頭でカップ焼きそばを食い最後にはカップラーメンを実際食べている辰巳、1日2公演の日大変じゃね?

辰巳はこの舞台のために増量したらしいのですが、そのほかにも髪の色が明るくなってたりで、なんかこう、田舎のマイルドヤンキーって感じがすごい出てたな…顔が良い以外はああいう人いそうだもんな。

 

まぁそういうわけで非常にというか、重いわけじゃないけど人間の価値観への諦めを感じさせる舞台という感じが個人的にはしました。それはそうなんだよ、他人が同じ人間の価値観を変えられるわけねぇじゃんっていう。

辰巳はストレートプレイ多いイメージあるなー、でもわかる気がする。

踊るのも好きなんでそっちも観たいけどね。

 

エダニク【5/22】